西嶋公子編
発行:風人社
仕様:A5判/並製本/ 288頁
定価:本体2,000円+税
1991年11月11日発行
ISBN9784-938643-04-1 C0036
★日本図書館協会選定図書
本書の紹介
高齢者・障害者の衣服、食事、住宅環境。 癌、痴呆など様々な病気。 在宅介護、訪問看護、デイケア、ショートステイ、終末医療……。 ケアの必要な人とケアする人のクオリティ・オブ・ライフ。 高齢社会に避けられぬ身近な課題について、 第一線活動家による実践セミナー10回の記録。
高齢化社会の問題は、日々の新聞・テレビなどマスコミに頻繁に取り上げられています。行政)厚生省や地方自治体)も、この問題を重要課題と認識して、対策の検討を始めています。「来るべき問題」ではなく、すでに現在、私たちは、高齢化社会のただ中にいます。そして、年々高齢化率は確実に増えていきます。
病に苦しむ人に、全人的なケアーでもてなす緩和医療(ホスピス)が、いま求められています。在宅でも病院でも患者さんが望むところで、このケアーが提供されるよう、各地で取り組みが始まっていますが、まだ先駆的事例にとどまっています。
医者・看護婦・ケースワーカー・宗教家・薬剤師・栄養士などの専門家に加えて、どうしても地域のひとたちの力が必要です。
本書は東京町田市の地域グループ「暖家の会」がこの問題の第一線の実践家を招いて開いた、公開セミナー10回の記録をまとめたものです。
全国各地で地域の力による「街角のホスピス」が生まれるよう、そのきっかけになりたいと思っています。
著者紹介
西嶋公子(にしじま・きみこ)
1945年生まれ。
1970年 東京医科歯科大学卒業後、国立小児病院、国立療養所神奈川病院勤務。
1979年 町田市に西嶋委員(小児科・内科)開業。
1989年 「暖家の会」を結成。
1991年3月~6月 セミナーを開催。
本書の目次
序・街角のホスピスをめざして 西嶋公子(暖家の会顧問)
●高齢化社会生き方セミナー
第1回 癌・痴呆と私達 柴田高志(柴田病院院長)
モンブランに登って逝った夫と共に 椚 計子(医療と宗教を考える会)
第2回 看護婦さんは自転車に乗って 宮崎和加子 (柳原病院地域看護課題婦長)
第3回 ホームドクターの話を聞く
上野忠孝(精神科)
佐々木崇(整形外科)
大村一夫(内科)
第4回 家での介護・私の体験 二部治身・田口恭子・秋山昭子・大岡友子
第5回 高齢型社会と男たち 石毛金英子(高松学園飯田女子短大教授)
第6回 高齢者・障害者の衣服 小沢洋子(グループカーム代表)
第7回 ふれあい弁当を作り続けて 竹内とき江(明るい老後を考える会)
第8回 簡単にできる住宅改造 橋本美芽(東京都心身障害者福祉センター住宅相談室相談員)
第9回 癌の痛みと心について 中島美知子(救世軍ホスピス長)
第10回 「畳の上で大往生」 早川一光(堀川病院顧問)