
松本健一著
発行:風人社
仕様:四六判 上製本274頁
定価:本体2500円+税
1993年6月1日発行
装幀:高麗隆彦
ISBN9784-938643-08-9 C0095
全41巻、2万枚の未完巨編小説『大菩薩峠』の作者、 中里介山の生涯と思想を解明した、渾身の評伝。 介山の後ろ姿を「辺境を毅然とし歩き続けて、 ついには草叢にまぎれてしまったひと」と描く著者の、 介山を通して展開される近代論でもある。 (朝日評伝選を新装新版)
著者紹介
松本健一(まつもと・けんいち)
作家・評論家 1946年群馬県生まれ。東京大学経済学部卒。
近代日本の民衆の心性(エトス)に着目した視点で、思想史を捉え直す。その刺激的な著作群は、<現地を歩く>実証精神に裏付けられている。数多くの紀行文 もある。
本書の目次
序 辺境の死と生
一 多摩川の辺
二 青年の彷徨
三 知の彼方
四 『大菩薩峠』の世界
五 砦の夢
年譜/あとがき