今年、令和2年(2020年)は、「日本書紀」成立1300年という記念すべき年です。

『日本書紀』は、720年に成立。日本最初の国史で、第1級の古典です。

山田宗睦哲学者の山田宗睦先生は、日本書紀の研究を、生涯、特に後半の人生では一筋に研究されてきました。

「紀前記後」説(日本書紀の方が古事記(通説712年成立)より古い)や、天照大神は、神代から存在しているのではなく、日本書紀の持統3(689)年8月に誕生(創造された)した(それ以前は、日神=オオヒルメ)こと、また、日本書紀がつくられた意図、編集過程、執筆にかかわった人物の特定など、通説を覆す数々の説を展開されてきました。

先生は、風人社創立以来の著者で、創立創刊の「何のための知識シリーズ」の巻頭代表著者でした。弊社の日本書紀関係では、『日本書紀史注』(全4巻)や、先生出版の『日本書紀の研究ひとつ』(2016年発行)という大著があります。

耳は何のためにあるか日本書紀史注日本書紀の研究ひとつ眼は何のためにあるか手は何のためにあるか

雑文(一) 山田宗睦
◎日本書紀史注について

その山田先生が、このたび古代史入門講座を、朝日カルチャーセンターで連続20回+1回開催されます。先生は、朝日カルチャーセンターで「日本書紀」「続日本紀」「万葉集」など長年にわたって講義をされてきましたが、このたびは、特別講義です。

山田先生の研究集大成の大著は専門的で、残念ながらとっつきにくいところがありますが、講義ではいつも、一般向けにやさしくかみ砕いた言葉で話されます。先生は今年2月に95歳になられますが、90分間立ったままで、明晰な講義を展開されます。聞く者の知的興奮を誘わずにはおきません。

もし、ご関心があって参加される場合は,弊社にもご一報ください。
とても貴重な機会ですので、ご案内申し上げました。

日本古代史10講(朝日カルチャーセンター)
講師:山田宗睦(やまだ・むねむつ)

※残り4回ずつ(神代・人代)の日程は、後日発表予定

日本古代史10講(神代篇)(10回で神代を完結)

日 程:2020年 1/16, 1/30, 2/6, 2/20, 3/5, 3/19(第1週・第3週・第5週 木曜)13:00~14:30
受講料(税込):会員 17,820円 ※要会員登録
会 場:湘南教室(藤沢市)
https://www.asahiculture.jp/course/shonan/9a296c73-8609-b56f-7e58-5d5a53aa8873

日本紀(神代)の編集者(単独講座)←オススメ

日 程:2020年2月15日(土)13:00~14:30
受講料:(税込) 会員 3,300円 一般 3,960円
会 場:湘南教室(藤沢市)
https://www.asahiculture.jp/course/shonan/9c279169-e212-e186-0550-5db415ceed2f

日本古代史10講(人代篇)(10回で人代を完結)

日 程:2020年 1/13, 1/27, 2/10, 2/24, 3/9, 3/23(月曜)13:00~14:30
受講料(税込):会員 17,820円 ※要会員登録
会 場:横浜教室(横浜市)
https://www.asahiculture.jp/course/yokohama/da6699ab-d9f9-2738-e943-5d67775e5cd7

 

山田宗睦(やまだ・むねむつ)

<略歴> 1925年下関生まれ。幼少期を下関、稚内、金沢、函館で過ごし、水戸高校を経て、京都帝国大学文学部哲学科を卒業。1995年まで関東学院大学教授。 著書、『山田宗睦著作集』『魏志倭人伝の世界』『異志倭人伝』『わたしの日本誌』『道の思想史』『花の文化史』『ヤポネシアへの道』『旅のフォークロア』『神々と天皇』など多数。

風人社の発行物
「何のための知識シリーズ」『まち・みち・ひと・とき』『日本書紀史注』(巻第一〜四)、『日本書紀の研究ひとつ』『雑文(くさぐさのふみ)(一)』『雑文(くさぐさのふみ)(二)』