上の写真は、京都疏水(琵琶湖疏水)だ。この水の流れが京都を救うことになるとは! 川べりの春の桜も、秋の紅葉もとても美しい。それに劣らず美しく思えるのは、疏水の流路だ。
明治維新で京都から東京遷都になったとき、京都の人たちは落胆し、怒りもした。それだけでなく、街が衰退していく怖れがあった。当時の北垣知事は、なんと、琵琶湖の水を山越えさせた。
その水路は、トンネルでないところで写真のようなカーブを描いた。湖面と南禅寺船溜の水位落差がこのカーブを描かせた。自然の物理と人間の知力・技で描かれた曲線だ。
『ホントに歩く東海道』第15集マップNo.59のコラム「琵琶湖疏水と京都の近代化」をご覧いただき、疏水の流路に沿っている「小関越」を歩いてみよう。
『ホントに歩く東海道』第15集 2016年10月9日発行