本年の風人社の広告の実績は、以下の通りです。

【2014年の広告、ほか実績】

●10/29「東京新聞」特集広告サンヤツ
●10/24「日本経済新聞」1面サンヤツ
●10/19「静岡新聞」1面サンヤツ
●9/30「中日新聞」1面サンヤツ
●8/31「読売新聞」読書欄紹介記事
●8/29「神奈川新聞」1面サンヤツ
●8/28「静岡テレビ」朝番組で紹介
●8/27「中日新聞」1面サンヤツ
●8/27「静岡新聞」1面サンヤツ
●8/27「東京新聞」1面サンヤツ
●8/19「静岡新聞」1面サンヤツ
●8/13「神奈川新聞」(朝刊)パブ記事
●8/2「中日新聞」(夕刊)パブ記事
●8/2「東京新聞」(夕刊)パブ記事
●6/15「日本経済新聞」読書欄5段1/12

広告というのは、売れにくい本をいくら宣伝しても効果はあまりないものと体験的に悟ってきました。つまり、広告で本がよく売れるということは、弊社の場合はありませんでした。ところが、自然に売れ始めた本の広告を出すと、販売数は加速して伸びるのです。広告効果が認められるのは、すでに販売力を持っている本なのです。

その力のバロメータは、本に挟んだ愛読者カードの返送数に現れます。売れている本、これからも販売が続いていく本では、愛読者カードの返送が多く、書かれた内容もうれしいものが多いのです。

ところで、弊社のマップ出版事業は成功してるのでしょうか。

こんなことを書くと、定期購読者からはきっとお叱りを受けるに違いありませんが、正直なところ、薄氷を踏む思いです。「ホントに歩く東海道」、ホントに歩けるか? いやホントに 継続発行できるのか。
無事、京・大坂までたどりつけるのか、まだまだ全く自信が持てず、1集1集、精一杯の闘いを続けているのが実情です。ですから、第8集も、「ホントに出せた!」と、ホッと安堵の気持ちです。

「ホントに歩く東海道」第8集カバー

「ホントに歩く東海道」第8集(袋井〜舞坂)2014年11月29日発行

そもそも、東海道マップを出すときに、せめて箱根越えまでと思ったのは、「東海道から歩く大山街道」が当初の正直な目標(つまり、『キャーッ! 大山街道!!』の販売促進のために)だったからでした。

箱根を越えたら、歩く人は激減する、さった峠はとても人気が高いが、それから先は人がいなくなる。まして、今切を渡って新居宿からさらに先では、マップの発行部数をどんどん減らして、数百ぐらいになってしまうかもしれないと、脅し(アドバイス)をいただいている同業の知人がいるほどです。
この怯えから、新しい発想を持ったのは、奇しくも箱根を越えた沼津の第4集からでした。すでにあちこちで同じことを述べていますが、東京から歩いてきた人は減っていくかもしれないが、その先の沿線に住んでいる人との新しい出会いは、どんどん増えます。つまり、江戸からの旅人のためだけのマップではなく、沿線の郷土の人のためのマップ、郷土史の本として地元の人の購読者を増やせばいいという考え方でした。

それで、やっぱりそれは成功しているのでしょうか。
ユーザー(TwitterやFacebookなどのフォロワー)からの声援と愛読者カードの戻りと、多くの方がマップを手に歩いてくださっているという実感、そして、昨年末から始まった「ホントに歩く東海道」を使ったウォークツアー(散歩かふぇちゃらぽこさん主催 http://www.charapoko.com/hontoniark)もありました。それとなんといっても常備書店様のガマン(つまりそれほど爆発的な動きはない)の継続展示販売の努力を目にしての感動から、それにお応えしたいと思うようになりました。

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書店様でのディスプレー

 

 

 

 

 

 

広告出稿は、書店様・展示店様へのエールでもありました。ちょうど、広告代理店2社様の御協力は、僥倖というほかありません。とりわけ、考えたこともなかった地方紙への広告によって、郷土本販売の具体的な方法を試みました。地方の展示書店様を増やしていくことです。まだまだ全く十分ではありませんが、その方向を目指したいと思っています。

そんなことで、東京から遠く離れた第8集の発行は? というと、第1次の最低出荷目標数を発売初出荷でかろうじてクリアできました。直接製造費(印刷製本代)と印税相当の10%にあたる編集著作費を充当できるラインです。第2目標達成まで、何か月かかるか、それによってこの事業が順調かどうかがわかってきます。

常備書店さんで、第7集の倍の数の注文を第8集でいただいた例もあって、聞こえるかどうかわからないぐらいの小声ですが、「もしかして、まだ行ける! かすかに希望が見えてきた」とつぶやくことができそうです。ホントかな。

(お)