編集部のKが大きなサツマイモを1つ買ってきて、テーブルの上に置きっぱなしになっていました。同僚のSが「そのサツマイモは会社で食べるのですか?」と聞くと、実はそれはイモ判用のものだというのです。
「マル危」のマークをイモ判で作るのだそうです。なぜ「マル危」かと言うと、もし読者が本書のルートを気に入ってガイドブックのように読んで、気軽にこのコースを行こうとすると、それは非常に危険なことなので、本書の冒頭にでも警告・注意書きをはっきりとしなければならないと私が言っていたからでした。
本書の発行で最も心配・懸念なのは、本書のせいで遭難・事故が起こることです。本書のルートは、「誰でも行けるわけではない丹沢」がほとんどなのです。そして実は困ったことに、それが魅力でもあるわけです。
世附権現山の登山道入り口に、「初心者不向き」とあるのをちらっと見て、どうしてもそこに行きたくなってしまい、実際に行ってしまった私が言うのは変なのですが、読者の皆様には本書のルートについての誤解が起こらないように、どうしても注意を喚起する必要があるのです。そのためのサツマイモだったのです。できたハンコはお見せしましょう。本に使用されるかどうかはKの作品の出来次第で、現在は不明です。
そんな危険なコースの地図落としの作業は、以下のような手順で現在進行中です。9月半ばから始めていますので、大変時間がかかっています。
まず、国土地理院の2万5千分の一の地図、大室山・中川・山北・御正体山・駿河小山・須走の6枚をセロテープで貼り合わせます。実はこれは、私が使っている地図です。
その前に、上の全部の地図を1枚4分割して、会社のスキャナーでスキャニングし、その画像データをレイアウト上で貼り合わせる作業をしました。しかし、あまりに煩雑すぎたため、アナログ方式に切り替え(つまり昔ながらのはさみとのりにして)、コースを追って、コピーした地図を貼り合わせました。そして色鉛筆で経路をなぞり、必要な部分のみを切り取ってページ上に貼りました。
この作業を終えた順に、9月17日~10月7日まで、s-okさんに送って、コースの校閲をお願いしておきました。
この段階では、各コースごとにそれに必要な地域のみをつないだ地図を作ったのですが、総ページ数の関係と、実は地図をカラー印刷にしたいという野望があって、その試みとして思い切って全く違う方式に変えてみることにしました。その結果はまだ出ていません。
実際の入稿データのことを考え、もう一度、スキャニングのデジタルデータ方式に変え、ただし今度は、例えば「御正体山上右」「--上左」「--下右」「--下左」とファイルを整理して、コースに関係なく西丹沢全域をカバーできるようにしました。
そうすることによって、本の見開き2ページに一つのファイルがぴったりレイアウトできます。右ページは、例えば、「御正体山上右a」左ページは「御正体山上右b」となります。
こうやって順次貼り合わせていくと、西丹沢全域で26ページになりました。これはコースを追った地図ではなく全域の地図ですので、コースを描き入れると、一度もコースが現れないページが出現するかもしれません。
それがもし10ページあれば、結果16ページとなって、印刷製本上、大変好都合なのですが、作業中でまだわかりません。
s-okさんのコースの校閲が帰ってきました。今現在、その修正の指示に従って、デジタルデータの地図上にコースを入れる作業をしています。