2022年7月16日(お)記

『ホントに歩く中山道』第13集とワークショップ課題解答図(一部)

『ホントに歩く中山道』第13集とワークショップ課題解答図(一部)

2018年に京都三条大橋を第1集で出発した『ホントに歩く中山道』は、全行程を歩いて現地調査、第2集以降、継続発行してまいりました。第12集で長野県・群馬県の上信国境尾根の碓氷峠に至り、このたびようやく第13集(碓氷峠〜安中/旧碓氷線)で碓氷峠を越えて、群馬県安中宿、いよいよ関東に入りました。
本書は1万分の1地形図と、現地取材写真、現地調査による詳細ガイドで構成したウォークマップですが、歩くためだけではなく、沿線の郷土本でもあります。

碓氷峠見晴台 長野・群馬県境 だれの踏み跡(トレース)もない

碓氷峠見晴台 長野・群馬県境 だれの踏み跡(トレース)もない

標高1192m 関東平野、上州三山(赤城山・榛名山・妙義山)や日光連山、浅間山、八ヶ岳が展望出来る。

標高1192m 関東平野、上州三山(赤城山・榛名山・妙義山)や日光連山、浅間山、八ヶ岳が展望出来る。

雪をかぶった浅間山

雪をかぶった浅間山

見晴台西端 このトレースは私一人のもの

見晴台西端 このトレースは私一人のもの

かつての信越線碓氷線(ヨコカル線)の廃線路 いくつもトンネルをくぐる

かつての信越線碓氷線(ヨコカル線)の廃線路 いくつもトンネルをくぐる

めがね橋 202万8千個のレンガを使用した日本最大の4連続アーチ橋 国重要文化財

めがね橋 202万8千個のレンガを使用した日本最大の4連続アーチ橋 国重要文化財

めがね橋の上から見る国道18号のカーブ

めがね橋の上から見る国道18号のカーブ

旧中山道にある柱状節理 マグマが冷却凝固するときに、四角柱や六角柱の柱状に割れたものだそうです。ここは、柱状節理のお手本のような場所だそうです。

旧中山道にある柱状節理 マグマが冷却凝固するときに、四角柱や六角柱の柱状に割れたものだそうです。ここは、柱状節理のお手本のような場所だそうです。

横川駅前の荻野屋本店

横川駅前の荻野屋本店

ところで、この取材期間中に東京都区の生涯学習課主催の区民カレッジで、毎週土曜日、90分間5週連続の「街道地形と地図読み」をテーマにワークショップを担当しました。その実習課題の一つに、この碓氷峠東側の地形図への描き込みをしましたが、参加者と一緒に、私自身もわくわくしました。

ワークショップ課題図

ワークショップ課題図

碓氷峠の東を下りる旧中山道だけでなく、皇女和宮の江戸下向の道、明治天皇の北陸東海御巡幸道(明治11年=1878年)、新(現)中山道の国道18号を地図に線描きしました。鉄道碓氷線(ヨコカル線)の廃線ルートは、地図も収載しました。
尾根線・沢線を描き込み、国道18号がヨコカル間で184回カーブする理由を直感的に見て取れることを体験しました。第13集№50に同様の地図と解説が収載されています。
軽井沢は、現在、別荘地・避暑地・スポーツ施設などの有名な観光地として人気があり、観光案内書は数多く出版されていますが、その旧軽銀座が旧中山道の軽井沢宿だったということは、あまり知られていません。第12・13集の軽井沢からの碓氷峠越えとその前後の歴史街道を、せっかく軽井沢に観光に行ったら、ぜひ歩いてみてほしいと思います。

碓氷峠東側の地形

碓氷峠東側の地形

ABCが上信国境尾根で、中央分水嶺です。Bが旧中山道旧碓氷峠です。旧中山道は、Bからでなく、Dからの尾根線上にE-Fと下ります。なぜ、B-I-Gの尾根を行かないのか不思議ですよね。ずっと考えていましたよ。第13集№50にコメントしました。
C-J-Gが新中山道の国道18号。よく見ると、白い線がカーブしているでしょ。この地図間にカーブが184もあるのです。その理由の理解が面白かった。
Gは、碓氷湖、Hは霧積湖です。EとIの間を碓氷川がBの水源地から流れています。Jの下のKが中尾川で、新碓氷峠Cに詰め上がります。
私は、地図を見ていて、実際現場も見に行って、ずっと面白がっていましたよ。

みなさんも、やってみてください!

ホントに歩く中山道第13集(碓氷峠〜安中/旧碓氷線)
ホントに歩く中山道 第13集

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