2022年7月16日(お)記
2018年に京都三条大橋を第1集で出発した『ホントに歩く中山道』は、全行程を歩いて現地調査、第2集以降、継続発行してまいりました。第12集で長野県・群馬県の上信国境尾根の碓氷峠に至り、このたびようやく第13集(碓氷峠〜安中/旧碓氷線)で碓氷峠を越えて、群馬県安中宿、いよいよ関東に入りました。
本書は1万分の1地形図と、現地取材写真、現地調査による詳細ガイドで構成したウォークマップですが、歩くためだけではなく、沿線の郷土本でもあります。
ところで、この取材期間中に東京都区の生涯学習課主催の区民カレッジで、毎週土曜日、90分間5週連続の「街道地形と地図読み」をテーマにワークショップを担当しました。その実習課題の一つに、この碓氷峠東側の地形図への描き込みをしましたが、参加者と一緒に、私自身もわくわくしました。
碓氷峠の東を下りる旧中山道だけでなく、皇女和宮の江戸下向の道、明治天皇の北陸東海御巡幸道(明治11年=1878年)、新(現)中山道の国道18号を地図に線描きしました。鉄道碓氷線(ヨコカル線)の廃線ルートは、地図も収載しました。
尾根線・沢線を描き込み、国道18号がヨコカル間で184回カーブする理由を直感的に見て取れることを体験しました。第13集№50に同様の地図と解説が収載されています。
軽井沢は、現在、別荘地・避暑地・スポーツ施設などの有名な観光地として人気があり、観光案内書は数多く出版されていますが、その旧軽銀座が旧中山道の軽井沢宿だったということは、あまり知られていません。第12・13集の軽井沢からの碓氷峠越えとその前後の歴史街道を、せっかく軽井沢に観光に行ったら、ぜひ歩いてみてほしいと思います。
ABCが上信国境尾根で、中央分水嶺です。Bが旧中山道旧碓氷峠です。旧中山道は、Bからでなく、Dからの尾根線上にE-Fと下ります。なぜ、B-I-Gの尾根を行かないのか不思議ですよね。ずっと考えていましたよ。第13集№50にコメントしました。
C-J-Gが新中山道の国道18号。よく見ると、白い線がカーブしているでしょ。この地図間にカーブが184もあるのです。その理由の理解が面白かった。
Gは、碓氷湖、Hは霧積湖です。EとIの間を碓氷川がBの水源地から流れています。Jの下のKが中尾川で、新碓氷峠Cに詰め上がります。
私は、地図を見ていて、実際現場も見に行って、ずっと面白がっていましたよ。
みなさんも、やってみてください!
コメント