『ホントに歩く中山道』第9集のケース裏に載せた地図の場所は、宮ノ越宿と藪原宿の間にある「巴淵(ともえがふち)」です。
木曽義仲と兄弟のように育った巴御前が、ここで水泳をしたとも伝わります。
木曽川が直角に曲がる「淵」で、エメラルドグリーンの水が美しいです。
木曽川が直角に曲がるのは、山吹山という、これまた義仲の愛妾の名前がついた山を迂回するためです。
山吹山の北側が、木曽町と木祖村の境で、マップでは、木曽町発行の1万分の1地形図と、国土地理院の地形図を繋いでいます(2.5万分の1地形図「薮原」を拡大したもの)。地理院の2.5万分の1地形図には細い道が描かれていないので、「ホントに歩くマップ」としては使いづらいのですが、河川に水色の着色がしてあり、これをマップ用にモノクロ1色(グレー)に変換しても着色が残るため、河川や池などが見た瞬間に分かるのは、とてもいいことが二枚両方を比べてみて分かりました。
第9集は、木曽川と奈良井川沿いの道です。印刷所に入稿後、せっかくなので2つの河川の着色をしました。
作業する前はとても面倒だろうと、躊躇の気持ちが強かったのですが、実際はそれほどでもなく、こんなところを通っていたのかとか、こんなに蛇行していたのかという発見が多く、面白い作業になりました。
現調の時にこのマップだったら、見に行きたいと思った川の部分がけっこうありました。
山吹山の登頂とともに、木曽川、奈良井川への寄り道もぜひしてみてください。
(こ)記