人間の時代へ
それぞれのメッセージ
中日新聞・東京新聞21世紀工房 編
仕様:A5変型判 並製本200頁
定価:本体1,600円+税
発行:KTC中央出版
装丁:後藤葉子(QUESTO)
2001年3月1日発行
本書の紹介
「人間、こいつは素晴らしい」
「21世紀工房」とは、中日新聞・東京新聞の「21世紀像を探る」特別取材チームである。 本書は、2000年の一年間、新聞紙上の特集で週一回連載されたものをもとに編んだ。 ここに登場する人物の生き方に、読者は圧倒されるに違いない。本書で、もし、じっくりと巡り会えた人がいれば、その人のメッセージから学びとれることは大きい。
(本書「はじめに」より抜粋要約)
「時代と人間」とはどんな関係にあるのだろうか。「時代、新世紀は天から降って来るものではない。私たち自身が、『こんな時代にしたい』と考え、選び取るものなのだ」とチームは、考えた。インタビューのキーワードは、それぞれの「生き方」。真摯に己れの存在をかけて時代と切り結んで生きている人物にこそ、あるべき二十一世紀の姿を聞いてみようではないか。 もちろん、時代を選び取るのは私たち一人ひとりの決断だ。ただ、真摯に生きてきた人たちの意見が、時にその決断を助け、背中を押してくれることはあるのでは、とも考える。読者の皆さんが、本書の誰かの言葉に、「そうだな」とうなずき、勇気づけられる、といったことがあったら本当にうれしいと思う。 本書目次
吉永小百合 原爆の詩 読み続ける(俳優)
平山郁夫 二十世紀最後の日 大壁画仕上げる(日本画家)
宇沢弘文 経済成長より人の心(経済学者)
ユン・チアン 真の毛沢東像へ 伝記出版目指す(作家)
小松左京 人類は宇宙に挑戦せよ(SF作家)
村上陽一郎 科学よ、どこへ(科学史・科学哲学者)
大野 晋 言語探索 旅は続く(国語学者)
堀田 力 出世より個性活かせ(元検事・福祉財団理事長)
松沢哲郎 ほとんどヒトです(比較認知科学者)
秋吉敏子 ジャズ語で祖国を弾く(ピアニスト)
佐久間 一 防衛大一期生・元統幕議長
高円宮憲仁 二十一世紀の皇室を語る(高円宮家当主)
松本 大 ネット金融の旗手(マネックス証券社長)
見城 徹 出版界に熱風(「幻冬舎」社長)
武 豊 最高の舞台だから渡米(騎手)
プラティープ・ウンソン ム・秦 「スラムの天使」タイ国会議員に
船村 徹 “流行歌”を作り続けて(作曲家)
ドラガン・ストイコビッチ サッカー・ユーゴスラビア代表主将
出井伸之 未来の“訪ね人”(ソニー社長)
李 美子 歌手生活40年 韓国の“美空ひばり”
ナカムラミツル 絵と作詞(「イラストライター」)
高田賢三 美への情熱 住空間にも(ファッションデザイナー)
安藤忠雄 建物の姿は消えていい(建築家)
呉 清源 国際親善を説く囲碁界の哲人
佐渡 裕 バーンスタイン最後の弟子(指揮者)
高橋 裕 世界の水を見続け半世紀(河川工学者)
中野主一 すい星が木星に衝突と予言(アマチュア天文家)
水木しげる 妖怪漫画家の第一人者
愛新覚羅顕き 中国で日本語を教える 清朝最後の王女
稲本 正 木とともに生き 循環型社会を説く(工芸家)
野田聖子 「女性議員」を普通の存在に
中村敦夫 公共事業監視の先頭に立つ“政界の紋次郎”
林 裕章 「お笑い」を世間に送り続けて(吉本興業社長)
長谷川滋利 “スマート投球”(大リーグ・エンゼルス投手)
幕内雅敏 患者を救う、外科医 極限の判断
美輪明宏 歌手・俳優…… 常識を飛び越える
中村修二 「青色LED」を一人で開発(技術者)
奥田 碩 「人間の顔」が大競争を制す(トヨタ自動車会長)
中村祐輔 ヒト遺伝子研究の第一人者
伊比恵子 ミス日本から転身(アカデミー賞映画監督)
寺澤捷年 漢方薬の効果を科学的に証明(医学者)
藤原新也 日本を撃つ(写真家・作家)
マイケル・アイズナー レジャー産業の雄(ディズニー社最高経営責任者)
鈴木幸一 IT革命の担い手(IIJグループ指揮官)
内山 節 「人間の時代」を説く在野の哲学者
シモーヌ・ベイユ 激動の時代、人生に凝縮(仏政治家)