藤沢の四ツ谷交差点は、弊社にとって特別なポイントです。大山街道の「田村通り大山道」が旧東海道から分岐するところだからです。

2011年9月に、『キャーッ! 大山街道!!』の販売促進も兼ねて、茅ヶ崎の長谷川書店で、スライド講演会を催しました。そのとき、四ツ谷からの大山道(赤羽根村)を地元郷土史家や長谷川書店の社長さんと何度も訪れました。古くからの住民の方のお話も取材させていただきました。
そもそも「ホントに歩く東海道」の企画発案の背景に、『キャーッ! 大山街道!!』の販売不振の状況がありましたが、『キャーッ! 大山街道!!』の道は、全て旧東海道を起点・分岐していることに思い当たったことによるものでした。
「四ツ谷辻には立場が置かれ、柏屋、羽鳥屋、鎌倉屋などの旅籠や多くの茶屋が並び、賑わっていた」(弊社刊『キャーッ! 大山街道!!』195ページ)が、現在の四ツ谷交差点にその旅籠・茶屋跡が見あたりません。
東海道を藤沢から歩いてきて四ツ谷辻に達したら、広い交差点の左側ばかりを行かずに、必ず向こうに渡って、道標でもある地蔵尊と「大山不動一の鳥居」をぜひ見てほしいものです。

そして、できたら、東海道ウォークが終わってからでもその途中でも、田村道を歩いてほしいと願っています。
閑話休題。四ツ谷交差点付近の茶屋・旅籠跡は、具体的に現在のどの家屋、建物なのでしょうか。それとも、道路拡幅などで、全く痕跡を留めなくなったのでしょうか。地元で調査すればわかることなのですが、今は課題のままです。もしご存知の方がおられましたら、お教えください。
地図を見ると、交差点を頂点にして「への字形」に道がカーブしているのは、現在図と比較しても、そのまま残っています。東海道の先に一里塚、そして交差点名に「大山街道入口」というのがあって、ここに供養塔と句碑があります。南北の細い道がで交差していて、それも旧道と思われますが、ここから南北のどこへ向かっているのかは未調査です。


2012年12月11日 (Tue)FC2ブログ 風人社OHの編集手帳からの転載
【該当マップ・書籍】
➡『ホントに歩く東海道』第2集(保土ヶ谷〜平塚・大磯)
➡中平龍二郎・風人社編集部著『キャーッ! 大山街道!!』

