今日、東海道を日本橋から三条大橋まで完歩されたMさんからお電話をいただきました。その方は、インターネットができないということで、お聞きしましたことを以下に要約しました。

Mさんは2年前、旅行会社から東海道を歩くパンフレットが届き、80歳になった記念に夫婦で歩こう! と申し込まれました。平成28年10月、第1回目の日本橋から品川までをご夫婦で歩いたところ、奥様が足が痛くなってしまいリタイア、2回目の品川から川崎はMさんお一人で参加するも、いつもグループ後方を追いかけていて、他の参加者のペースについて行けないかもしれないと、完歩を断念したそうです。

その後、一人で自分のペースで歩くにはどうしたものかと考えていたところ、途中の休憩で寄った東海道かわさき宿交流館に昔の旅人の装束や街道の展示があったことを思い出し、ご相談に行かれました。そこで、「ホントに歩く東海道」を薦められ、購入してくださったそうです。

Mさんは、駅から駅へという方式で、ほぼ日帰り、40日間、足かけ2年で、日本橋から京都三条大橋を歩ききりました。

小田原までは東海道本線で、その先は新幹線を利用。自分の体力を考え、ペースは一日15キロを5時間かけて歩くので、時速3キロです。
朝3時に起き、始発に乗って東京駅から新幹線。3時頃までには目的駅に着き、帰宅するというパターンを守ったといいます。宿泊したのは、関(亀山市)に二泊、草津(草津市)に2泊だけだったそうで、新幹線の早さのおかげで助かったとおっしゃっていました。
いちばん長くつらかったのは、鉄道駅がなかった静岡から藤枝で、21キロを9時間半かけて歩いた時だそうです。

当初、旅行会社のツアーをキャンセルしたときは、無理かとあきらめていた東海道完歩が、一人でできたことがとても嬉しく、「ホントに歩く」に出会ったおかげとおっしゃってくださいました。
弊社も、Mさんのような歩きに同伴できたことはとても嬉しく、また歩いて下さったことに感謝しております。

いろんな東海道があるなあと、少し長い電話話を伺いながらしみじみと思いました。
歩かれているみなさん、それぞれの東海道があると思います。
ぜひ、ラウンジに思い出や経験のお裾分けをしていただけると、ありがたいです。

風人社(こ)記 19.11.6