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山岳写真家・三宅岳さんと
スライド映写会のこと

 三宅岳さんは、山登りをする人には、月刊雑誌「山と渓谷」「岳人」などでお馴染みでしょうし、丹沢ファンならヤマケイアルペンガイドの『丹沢』でご存知 のことでしょう。今、会社の本棚をひっくり返して見つけてきたのは、3冊+1冊。アルペンガイドと『炭焼紀行』(創森社)『心の山登り』(リヨン社)で す。プラス1冊というのは、岳さんのお父さま三宅修さんのすごく立派な書籍『現代日本名山圖會』です。

山岳写真集には、『雲ノ平・双六・黒部五郎』『雲ノ平双六岳を歩く』(山と渓谷社)、『山岳写真の四季』(東京新聞出版局)などがあります。

今回の「スライド映写会」(2012年1月20日)で、北アルプスや丹沢の写真が一度に見られるのがとても楽しみです。
これらの本の袖や奥付の著者紹介を参考にして、三宅さんのご紹介を以下にいたします。

三宅岳さんは、1964年東京生まれ。丹沢の北、神奈川県藤野町(現、相模原市)で育ち、現在も山里の地域に密着して、自然とアートに溢れる暮らしを楽 しんでおられます。
東京農工大学環境保護学科で水質浄化材としての木炭に出あい、その後、炭焼きをはじめ、木材伐採搬出などの山仕事、そして山暮らしの現場を訪ね、プロ写 真家としての仕事をされています。

『炭焼紀行』はとても重厚な本です。藤野町から始まり、和歌山、三重、岩手、秋田、山形、山梨、長野、兵庫、福井、高知、宮崎、島根、鹿児島などの炭焼き の現場を訪ねて、丁寧な取材を重ねたドキュメントです。もちろん写真も素晴らしい。とりわけ若い人が炭焼き仕事にのめり込んでいく、炭職人の誕生物語 は、きっと三宅岳さんの写真家としての職人的な部分の魂に触れるのでしょう。心がにじんでいます。

『心の山登り』は、修さんと岳さん、親と子の山の話題での対話の本です。読者でも何世代かのご家族で登山をされている方には、共感の多いことでしょう。
「山」を介した世代継承ですね。

『アルペンガイド丹沢』の144ページの湯船山・不老山のタイトルページには、まあそれは見事なサンショウバラの大輪の写真が掲載されていて、ハッと声を上 げたくなるほどです。そしてページを繰っていくと、150ページには、丹沢ファンには見慣れている美しい手描き道標の写真が現れ、次のページにはその道 標の作者、岩田たに泉さんの写真があります。この写真と同じコースを、私も岩田たに泉さんご自身にご案内していただき歩いたことがありました。
すでに弊社愛読者通信ではお伝えしましたが、昨秋、小山町の案内板損壊(?)事件で、岩田さんは禁固刑の有罪判決(執行猶予)を受けました。それ で、岩田さんを励ます会を三宅岳さんの呼びかけで風人社も少しお手伝いをして実現しました。そのご縁の続きで、このスライド映写会が実現しましたので、 多くの岩田さんの道標写真も映写していただけることになりました。道標と岩田さんの話も少し話題になるでしょう。映写会はアットホームな雰囲気で行うつ もりですので、どうぞお気軽にお出かけ下さい。

付け加えですが、主催は中高年のための山岳会・玲峰グループ気象委員会で、風人社が後援、東京都山岳連盟の会員委員会の方も非公式に応援してくれていますので、山岳会入会や東京都山岳連盟個人会員へのご登録にご関心のある方がおられましたら、ぜひご参加ください。
もし、定員がオーバーの時は申し訳ありませんが、現在はまだ余裕がありますので、以下のページをご覧になってお申し込みください。

「山岳写真家・三宅岳さんのスライド映写会」のご案内

 

Wednesday, January 18, 2012