●2001年4月27日(金)
 今日、『小さな命を救いたい』 の本文・表紙関係とも入稿作業が終わりました。名古屋の印刷所へ宅配便送りです。連休が入るので、連休明けの出校になります。この本は、入稿まで随分期間を要してしまいました。みなさんに喜んでいただけて、たくさんの人に読んでもらえることを願っています。『ピーコの祈り』の著者の濱井千恵先生がご自分の本のように嬉しいと言っておられました。
 連休気分が外から押し寄せて来ています。弊社は何をしようかな、いくらでも雑用はあります。
 GW中、弊社は暦通りの営業となっています。


●2001年4月26日(木)
 『奥の細道をゆく』の出演者への著者校閲用出力が、なんとかスレスレのレベルでできあがりました。この著者校の戻りまでに10日間程の余裕があり、その間に十分な見直しと、それからコラム、索引、地図などの資料ページを作成します。そろそろ頂上が見えたり消えたりしている状態となりました。ここからの道は急勾配です。このときこそかけあがれ!
 『小さな命を救いたい』の帯に『ピーコの祈り』の著者の濱井千恵先生の推薦が得られました。帯は4色印刷の裁ち落としで、すごくしゃれていると満足しています。明日入稿です。

 最近、自費出版と商業出版の違いについて、自分の考え方を確認する機会がありました。<著者をよく理解し、著者と同じ気持ちになることは必須ですが、同時に一方、徹底的な読者の立場から、著者と同じ気持ちであることを否定されることが編集者に求められています>というのは、同業者には伝わりますよね。
 これを、最近かじった「ヒガシ理論 」風に言うと、主体の立場には、内向き・外向きがあって、内向きは、仲間である著者へ、外向きは読者である社会(仲間の外)に向けられるものです。主体の外側から見られる眼を踏まえて、外へ向けるメッセージを送ることです。主体の内側への眼だけで、共感・共鳴しているだけではいけないことは、よく認識しています。
●2001年4月23日(月)
 4月20日金曜日、無事、『名嘉睦稔 版画・沖縄・島の色』『「ヒト・ゲノム言語解析」の概念』の見本本が上がりました。店頭にならぶのは5月1日ごろになります。

 20日、21日と岡崎・名古屋へ出張しました。新企画の打ち合わせが1件、進行中の本の打ち合わせが1件、仕上がり見本本の届けが1件の3件の仕事をしてきました。
 かなり仕事が整理されてきたようなのに、雑用がどっと残っており、相変わらず心理的にせかされ気味です。

 カゼサヤゲ60号の原稿がぞくぞく集まっています。カゼサヤゲは弊社の月刊通信誌(年10回発行)で、先月はお休みでした。このホームページを立ち上げたときに、WEB版カゼサヤゲのページをつくりましたが、結局その後何もしないままになっています。お知らせをしておきながら、このページの更新ができないことをお詫びします。現在のところ、しばらくは本誌発行のみで続けていきます。


●2001年4月18日(水)
 また、一週間ですね。
 昨年まではまったくと言っていいほどなかった出張が、今年に入ってから月2回以上に及んでいます。先週の12、13日の関西に続き、今週末も岡崎・名古屋への出張となりそうです。
  20日には『名嘉睦稔 版画・沖縄・島の色』『「ヒト・ゲノム言語解析」の概念』の見本本が上がる予定です。

 『奥の細道をゆく』(仮題)は、今週、数人がかりでとりかかっています。文体変えリライトは、本日終了し、さらにもう一度の読み直しに入ります。まず、本文の著者校にもっていけることが直近の目標です。五里霧中から二里霧中ぐらいになったかもしれませんが、まだ出口の灯りはあまりに微かすぎて、ときどき不安になります。でも、やっぱり芭蕉の俳句はさすがだと校正を読んでいいてつくづく思いますし、奥の細道を訪ねてみたい気持ちにもさせてくれます。
  課外授業『小林恭二』の本は、本放送からの画像撮りが先行し、本文の第一次検討作業はぼちぼちです。一通 り読み終わる頃に、小林恭二さんの事務所に挨拶にいけたらと思います。この授業の内容は、とても面 白いですよ。小林さんも面白い人です。

●2001年4月11日(水)
 一週間なんて早いものですね。更新日記の更新がないとの声があり、読んでくださっている方がおられることが証明されて、とても嬉しい気持ちです。
 風人社の編集は、春の風に変わって、俳句モードに入ります。芭蕉と小林恭二さんの本です。
 『奥の細道をゆく』(仮題)は、今年4月から(NHK総合テレビ火曜日朝10時)シリーズで放送される番組の本です。まだ放送されていない番組の本なんて、と思われるかもしれませんが、実はハイビジョンとBSですでに放送され、好評を得たものです。
 すでに全編の構成と素読みを終えましたが、文章がどうしても放送的で、頭を素通りしてしまいます。それで、心機一転、文体の大変更を試みる方法によって、第二次のリライトをしてみようと思います。台割りもほぼ予定がたちました。先日は、デザイナーの方とあれこれ表紙の案の相談をしました。
 課外授業『小林恭二』の本は、放送番組編集前のテープからあらかじめ書き起こしておき、それを全文組版レイアウトに流し込みます。番組作りの打ち合わせから、インタビュー、教室での子どもたちとの雑談なども全て起こすのがミソです。放送番組と単行本の違いをだすためにこれがそうとうあとで効いてきます。校正紙は朱入れで真っ赤になり、それ以上の修正が書き込めないほどになります。何分の一かの修正しなければならない気がかりを残すのも、実はあとで有効です。つまり、最初から完成度高くしませんし、できません。それで、二度目の出力をすることになります。今はまだ最初の朱入れが始まったばかりです。

 『名嘉睦稔 版画・沖縄・島の色』と『「ヒト・ゲノム言語解析」の概念』の2冊は、本文責了を無事終えました。前者は、4月23日、校舎は4月20日に見本本が上がる予定です。両方とも色校の一部保留があり、今日、明日で責了します。
 
 長らく旧住所のままになっていた封筒が全てなくなり、制作中だった新しい封筒が届きました。趣を変えて封筒の紙はもも色です。刷り色は風人社好みのピース紺です。当hpカバーページの「ふーー」を入れました。

●2001年4月5日(木)
 パールの光る函の中に2分冊の本が入っています。函の中の内側も表面と同じパール発光。その2分冊も、同じ光るパールの紙の表紙で、メタリックシルバーの刷り色でDNAのATGCという文字を地紋として微細字で敷きつめました。タイトル文字色はピース紺。函にかかる腰帯は同じピース紺のベタ塗り文字白ヌき。冒険的にやってみて、美しい束見本ができたと満足です。4月3日入稿した、東晃史(岡崎国立共同研究機構・生理学研究所 理学博士)著の『「ヒト・ゲノム言語解析」の概念 「DNAと脳波」の「一般設計学」概念』という難解書です。7日には、その青焼きと色校が出ます。
 4日、課外授業ようこそ先輩 『名嘉睦稔』 も、無事入稿しました。こちらの表紙は、ボンクネンズアートのご協力で、睦稔 さんの版画作品2点を使わせていただき、ボクネンズワールドのとてもいい感じの表紙になりました。口絵にも、この授業で制作された作品ほかや、子どもの作品もカラーで収載できました。こちらも、色校・青焼きが7日出校です。

●2001年4月2日(月)
 闇の中の手探りの混沌状況から、自信を喪失しそうな状況と闘い続ける胸突き八丁。そして、5〜6回は校正出力して、著者校でそれなりの形づくりをしたあとの最終コーナー。ここへくると、つくってきた本が不思議とすごくよく見えます。自信の回復と同時に、さらに欲張りな思いが出てくるという余裕が生まれます。フィニッシュは、緊張がありますが、充実した思いを持てます。今、睦稔さんの本と『小さな命を救いたい』と科学学術書がその段階です。胸突き八丁は、『奥の細道をゆく』です。
 4月3日から2冊連続の入稿作業に入ります。